キリスト教について

  
エホバの証人とは違います。
旧約聖書時代にあった人間の無知から来る様々なタブーを,イエス・キリストが排除してくださいました。「外側から人に入って,人を汚すことのできる物は何もありません。人からでてくる物が,人を汚すのです。」つまり悪い思い,悪い言葉がそれらです。しかし,このようなイエス・キリストの宣言にも関わらず,旧約聖書のタブーの規定を曲解して,「輸血は罪悪である」と言ったガンコな主張をしているのが「ものみの塔」で知られる「エホバの証人」という派です。自分たちだけが本物のキリスト教で,他はすべて偽物だと主張するような,本来のキリスト教とは重大な相違を有する派です。

モルモン教とも違います。

注意しなければならないのは,モルモン教の場合です。この派は「末日聖徒イエス・キリスト教会」と称していますが,一夫多妻を認めるといった本来のキリスト教とは,重大な相違を有しています。このような逸脱した教えになってしまった理由は,開祖のジョセフ・スミスが「天使」から与えられたという「モルモン経」を「西半球の聖書」としているからなのです。

プロテスタントとカトリックの違い


(1) カトリックとプロテスタント
イエス・キリストを信じる信仰という点においては,カトリックとプロテスタントとなんの変わりもありません。ローマ帝国時代,ローマカトリックは世俗の権力(王権,帝権)と対立するほどに強大な勢力を持っていました.その代表的なものとして,免罪符問題がありましたが,それに対するマルチン・ルターによる抗議(プロテスト)をきっかけとして宗教改革運動がヨーロッパ各地で起こり,こうして旧教に対する形で『プロテスタント』と呼ばれる新教諸派が各地で生まれることになったのです。


(2) プロテスタントの流れ
この『プロテスタント』各派の流れを概説すると,ルター派の教会はおもにドイツとスカンジナビヤに,カルヴァンの流れをくむ諸派は,スイス,フランスを中心に,それぞれ宣教活動を進めました。これに対して,英国国教会(アングリカン)はやや異なる行き方で,内容的にはカトリックにもっとも近く,旧教と新教の橋渡し的な役割を果たしたとも言われています(ブリッジチャーチ)。日本で「聖公会」というのはこの英国国教会に属します。さらに『プロテスタント』各派の中で,バプテスト派も一つの大きな流れをなしています。これらの諸派がアメリカに渡ってさらに複雑に分化しました。そのアメリカとヨーロッパからの宣教活動の結果として,日本のキリスト教会諸派が生まれたのです。

(3) プロテスタントがめざすところ
このように複雑に分化して海を渡ってきた『プロテスタント』諸派は,現在日本では軽く100を越えると言われています。こうしてキリスト教が諸派に分れていることに対して批判もあります。
しかし,イエス・キリストを信じるという大事なメッセージを失わない限り,そこに至る入り口がどこからであっても結局至る所は一つならば,歴史的な理由等により,入り口がたくさんあっても,むしろその方が自然なのかもしれません。